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March 26, 2013A Sidewalk Hit and Run, With a SuitcaseBy SALLY WENDKOS OLDSDear Diary:それは1月のある日のことでした。ちょうどお昼時でマジソン・アベニューの歩道は大勢の歩行者が忙しそうに行き交っていました。そのとき急に右足に、何か痛みが走りました。足元を見るとスーツケースのローラーがちょうど私の靴の上を通りすぎて行くところでした。綺麗に着飾った一人の女性が後ろ手にローラー付きのスーツケースを引っ張り...
November 12, 2012Apple Maps Find Appalachia in ManhattanBy PETER ARCHEYVictor KerlowDear Diary:iPhone の地図アプリがひどいというのは何かの記事で読んだことがある。だが私自身はそれが実際にどのくらいひどいのかということは知らなかった。実際に使ってみるまでは。マンハッタンの自宅へ帰るルートを探したくて、E-メールのリンクから自分の住所を打ち込んだ、「パークアヴェニュー南 333番地」出てきた結果はイギリス...
Dear Diary:ペンシルバニアのリーハイ大学を卒業した後、マンハッタンのダウンタウンで働き始めたのは、もうずい分昔、そう1950年代のことだった。つい先日のことだが、ブルックリンに住む高校時代の友人からディナーの誘いがあって、初めてブルックリンまで出かけることにした。出かける前に念入りに地下鉄の路線図をチェックして、乗り換え場所を間違えないよう確認した。その日買ったばかりの新品の上着に身を包み、いざ、ブル...
DEAR DIARY: スペインのバルセロナで財布を盗まれた。その中にソーシャル・セキュリティ・カードも一緒に入れていたので、帰ってきて早速その再発行の手続きをしなければならなかった。パソコンでフォームをダウンロードし、必要事項を記入して、近所の社会保険事務所まで足を運んだ。しばらく待たされた後、窓口で担当の女性職員に書類を提出した。書類を手に取るとその職員は一言一句、名前、住所、その他諸々書いてあること全て...
Dear Diary: 何年か前の夏のこと、シェークスピアの喜劇、「空騒ぎ」を観に、家族を連れてセントラルパークの劇場に行ったときのことだ。入り口の行列に並んでいたとき、背中にしょっていたバックパックを公園のベンチに置き忘れてきたことに気がついた。ここに来る前にベンチでサンドウィッチを食べたのだ。その時に置き忘れたに違いない。大慌てでベンチに向かって駆け出した。これはまずいことになったと思った。中には大事な物...
Dear Diary:霧のたちこんだある朝早く、ソーホーにある私のアパートメントから愛犬のゴールデンリトリーバーを連れて散歩に出かけた。しばらく行くと通りの反対側で体格のいい大男が自転車を盗もうとしているのに出会った。薄暗い早朝の霧の中で、その男はいかにも悪党という感じでちらとこちらを見やった。私の愛犬アッシュレイは、知らない人に出会うと唸ったり吠えたりするかわりに、愛想良くすり寄って行くタイプなので、ヒモ...
Dear Diary: 私はそのとき五番街に面したアッパー・イーストサイドの通りを歩いていました。通りに並ぶ高級アパートメントの玄関前に、二匹のジャック・ラッセル・テリアを連れた、お手伝いさんらしき女性が立っていました。私がそばを通るとそのうちの一匹がいきなり足元に飛びかかってズボンに噛みついて大きな穴をあけてしまいました。幸いにも怪我こそしませんでしたけど、ほんとに驚きました。様子を見ていたドアマンは知らん...
Dear Diary:それは水曜日の朝、9時半頃のことでした。タイムズ・スクェアの地下鉄の出口から通りに出てみますと、近くにパトカーが10台以上も停まっているのが目にとまりました。交差点の近くにはヘルメットをかぶってライフル銃を持った警察官が大勢集まっていらして、何があったのかしらと不安に思いながら歩いておりました。そうしますと、若くてハンサムな警察官(ちょうど私の孫と同じくらいの年頃?)の方と、たまたま目が合...
Dear Diary: 長い一日を終えてブルックリンの自宅に帰るバスの中:居眠りしている乗客が多い中で、一人の女性が携帯を使って話す声が否応なしに聞こえてきました。「そう、それで? 彼は拳銃忘れないで持ってきたの? ちゃんと弾も一緒に?」Ilene Mortman ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー訳者注:このお話、どっちのカテゴリーに入れようか、ちょっと迷いました。「暮らしの一...
Dear Diary: しばらく前、女房と一緒に結婚式に出席するためにニューヨークにやってきたときのことだ。夜遅くにラガーディア空港に着いて、タクシー乗り場の行列に並んだ。ようやくタクシーに乗り込んで、運転手に「ブルックリン・ハイツまで頼むよ」と告げた。運転手は首を振って、なまりのきつい大声で言った、「新人ダヨ、ワカラナイヨ!」 私は女房と顔を見合わせた。もう一度、今度は「ブルックリン・ブリッジのすぐそばなん...
Dear Diary:このあいだの日曜日、42番通りを西に走るバスに乗っていたら、ちょうどタイムズスクェアを過ぎたあたりのところで、バス停でもないのに、急にバスが歩道に寄せて停車しました。歩道の上には10代の若い女の子のグループがいて、いかにも楽しそうな笑い声をたてて、おしゃべりをしながら歩いていました。運転手さんは何度か軽くクラクションを鳴らして合図しましたが、彼女たちは気づかないので、とうとう、ドアを開けて...
DEAR DIARY:何年か前、ブロンクスで開かれた「ニューヨーク・ロードランナーズ・ハーフマラソン大会」に出場したときのことです。6マイル(9.6km)の標識の近くまで来ると、友達同士なのでしょう、中年の女性ランナーが三人一緒に並んで走りながら近づいてきました。そのうちの一人がその標識を見て、「まあ、私、ほんとに完走できるかも!」と、特徴あるロングアイランドなまりで声をあげました。すると並んで走っていた友人の一...
Dear Diary: 先日、175番通りの地下鉄の駅でメトロカードに入金していたときのことです。駅には大勢の人がいて混雑していました。私の後ろに人の気配を感じながら、カードを取り出そうとしたその時、後ろから男の人の手が伸びてきて私のカードを素早く掴んで、自分のポケットに入れてしまいました。私は驚いて振り向いて、大きな声で言いました、「私のカードよ、返してちょうだい!」 男は私の顔を一瞥すると、そのまま向こうへ...
Dear Diary: 私はアッパーウェストサイドのアパートメントに住んでいて、車は近くの路上駐車スペースに停めています。ところがこの6週間の間に、3回も車上荒らしにやられてしまいました。さすがにあんまりだと思ったので、窓ガラスにメッセージを書いて貼り付けておくことにしました、「どうかこの車を荒らすのはやめて下さい。中には貴重品は何も入っていません。もうとっくに全部盗まれてしまいましたから。どうかよろしくお願い...
Dear Diary:ブルックリンの、とあるお店の前で、20代そこそこくらいかと見える若者二人が話している声が耳に入った。若者のうちの一人は缶ビールの6本入りパックを買って、そのお店から出てきたばかりだ。若者その1:「なんでそんなに長い時間、かかるわけ?」若者その2:「店員がさ、俺のIDカード信用しねえんだよ。偽物使ってんじゃねーかって、疑ってさ」若者その1:「で、どうしたんだよ?」若者その2:「いくら言っても...
Dear Diary:9月の初めの頃の出来事だった。ドッグ・フードを買いにお店に入ったときに、おろかにも自転車の鍵をかけ忘れていた。ほんの1-2分のことだったと思うけれど、戻ってみると、そこに私の自転車はなかった。18年間も大事に乗った、いい自転車だった。それから一ヶ月ほどたったある日、通りを走り抜けるバイク・メッセンジャーに目を奪われた。乗っているその男にではなくて、その自転車に見覚えがあったのだ。ハンド...
Dear Diary:そうね、もうじき40歳の誕生日がやってくるということはもちろん分かってたんだけれど、つい昨日まで、そのことについて、あまり深く考えたことはなかったの。昨日、サリヴァン・ストリートのお店にお昼のテイクアウトを受け取りに出かけたときのことです。歩道を歩いてお店に向かっていると、通りの向こうから二人の若者がやってきます。年の頃は、10代後半か、それとももう少し上、ぎりぎりお酒は飲めるくらいって感...
Dear Diary:ある日、地下鉄の車内で:「あのね、どうしても気になるので言わせてね」 中年のご婦人が若い20代の青年に向かって話しかけた。「あなた、ジーンズの後ろのポケットに大きな財布を突っ込んでるわよね。 でも、それってこの街じゃあり得ないのよ。 どこからお越しになったのか知らないけど、とにかくこの街でそんなことしてたら、その財布、すぐに盗られちゃうのよ。気をつけて!」青年は静かにうなずいて、丁寧な言葉...
Dear Diary: ウェスト・エンド・アヴェニューと103丁目の角に、スバルの新車が停めてあった。助手席側の後ろの席の窓に、車上荒らし防止用のステッカーが貼ってあった。そこには「車内に貴重品は一切置いてありません!」と書いてある。ところが、反対側の窓にはもう一枚別のステッカーが貼ってあって、そこには「Baby on Board」と書いてあった。Erik Kolbell...
DEAR DIARY: 車の盗難防止用装置には、色んな種類の物がある。そんな中で、どういうタイプの装置が一番効果的か、何人かの友達と話していた時に、僕が以前実際に見た、ある車の工夫のことを話したら、みんな絶対それが一番だと意見が一致した。それは何年か前の事だった。場所はアッパー・イースト・サイド。僕は一人で歩道を歩いていて、道路に停めてあった一台の車のウィンドウに内側から何か書いた紙が貼ってあるのに気がついた...
Dear Diary:ちょっと用事を済ませて、82番通りとブロードウェイの角まで戻ってきた。そこの街灯に自転車を立てかけてチェーンを巻いてロックしておいたのだ。すると、驚いたことに、見知らぬ男がレンチを持って僕の自転車の後輪のあたりをいじっている。自分:「何してるんだ!」泥棒:「これ、あんたのかい?」自分:「ああ、そうだよ」泥棒:「すげえタイミングだ!」その男は本当に感じ入ったといわんばかりの表情でにっこり笑...
Dear Diary: 1960年代の終わり頃のことだった。シアター・ディストリクトの西側がまだ再開発される前のころで、8番街を隔てた西側(ウェストサイド)一帯は夜ともなると怪しい雰囲気につつまれていた。そんな中で、私とガールフレンド、それに友人カップルの四人は、若くておしゃれなニューヨーカーらしい土曜日の夜のデートを楽しんでいた。ウェストサイドのレストランを出て、ミュージカルの劇場に向かうため、みんなで急いで通...
Dear Diary: メジャーリーグが開幕するこの季節になると、今から42年前のことを思いだす。春の始めで、曇り空が広がる寒い日のことだった。母がヤンキースタジアムの開幕試合のチケットをくれたので、友達のダンと二人で一緒に、両親の許可のもと、学校をずる休みして球場へ向かった。試合が終わった後、ダンと私は通路でミッキー・マントルを一目見ようと待ち構えていた。ミッキーは他の何人かのチームメイトと連れだって通路に現...
Dear Diary:こないだ、私のお友達、カレンと一緒にブロードウェイを下(南に)に向かって歩いていたら、88番通りのあたりで、彼女、急に立ち止まるんです。どうしたのかと思ったら、「あー、ダンキン・ドーナツ食べたい!」と言って、胸に手を当てて、目をつぶるんです。「ねえ、あなたもそう思わない?!」、私は急にそう言われてびっくりしました、私:「別にって感じだけど、いいわよ。この辺で一番近いダンキン・ドーナツって...
Dear Diary:レキシントンアベニューと44丁目の角の歩道で、年配の紳士が二人、段ボールにずらりと並べて高級な香水を売っていた。一方の男が手早く売りさばき、もう一人の男が通行人に声をかけるという役割だ。「さあ、ご覧になって下さいよ。どれでも一個 5ドルだ。まぎれもなく本物のブランド香水だ。今すぐ売りさばかなきゃならんのさ。さあさ、急いで、急いで。警察が来るまでの商売だよ!!」Jim Pavia...
DEAR DIARY:数年前にニューヨークシティを訪れた時のことだ。アメリカス通りを歩いていて50番通りあたりにさしかかると、歩道に置かれたごみ箱の上にアタッシュケースを広げて高級腕時計を売っている男の姿が目に停まった。7、8人の人がその周りをとり囲んで腕時計に見入っていた。この街ではよく目にする光景ではある。すると、その中の一人が大いに興味をそそられた様子で、男に尋ねた。「一体全体どういうわけでこんなに安く...
Dear Diary:11月6日は、レブロン・ジェイムス(NBAのスーパースター)が、今シーズン唯一、マジソンスクェアガーデンに登場する日だ。ルームメイトと僕は、これは絶対見逃せないと決心した。僕は一時間前に会場について、ダフ屋からチケットを手に入れようと、あたりを見渡した。幾人ものダフ屋が会場の入り口に通じる広場にたむろしていた。そのうちの一人に目星をつけて、尋ねた、「400番台(コートから一番遠い安い席)のチ...
Dear Diary:両親の住むニューハンプシャーから、ニュージャージーの我が家まで、長い道のりがようやく終わりに近づいてきました。ハドソン・リバーを渡れば対岸はニュージャージー。ところが運悪くジョージ・ワシントン・ブリッジが大渋滞、これはとてもダメだとあきらめてフリーウェイを降りました。ダウンタウンのリンカーン・トンネル(ハドソン・リバーの川底を通るトンネル)を利用しようと思ったのです。ただ、マンハッタン...
Dear Diary:暖かすぎず、寒すぎず、とても心地よいある春の日のことでした。パークアベニューサウスの路上で、ストリートフェアが行なわれていました。色とりどりの飾りつけや、屋台にあふれる通りに沿って進むと、ユニオンスクエアのファーマーズマーケット広場にたどり着きました。そこでは若者のグループが、「抱きしめサービス提供!」という面白いイベントをやっていて、道行く人に声をかけていました。若くてハンサムな彼ら...
Dear Diary:つい先日のことだが、携帯電話を操作しながら5番街と53丁目の横断歩道を渡っていると、いきなり男がぶつかってきた。男はメガネを地面に落としたようだ。以前、こういう手口の詐欺(ゆすり、たかり)が横行しているという話を耳にしたことがあったので、私に向かって何か言ったようだったが、無視して歩き続けた。「ちょっと、待てよ」、男は私を追いかけてきた。「あんたのおかげでメガネが壊れちまったぞ」私は、氷の...