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メトロカード

Dear Diary:

ある日、ヨークアベニューで57丁目行きのバスに乗ったときのこと、またも、高齢者用のメトロカードを自動改札機に通すのを失敗した。バスの運転手は親切な男で、私の乗車カードを手に取って反対向きにして、もう一度やり直すよう手渡してくれた。どうして私はこの簡単なことがマスターできないのか座席について私は考え込んだ。そんなにしょっちゅうバスを利用する訳ではないので、ただ慣れていないだけかも知れない。それにしても・・・。

私の席からはバスの入り口がよく見えた。乗客はだれでも、初めての人も含めて、問題なく乗車カードを通して乗車した。私のようにカードを通すことに手こずった人は一人もいなかった。私は運転手に向かって自分のことが情けないとぼやいた。

彼は声をあげて笑った。そして「まあ、ちょっと私の話をお聞きなさい」と言って、話し始めた。

「私はこの同じルートをもう何年もこうやって運転してましてね。それで、朝早くのいつもの常連客とはすっかり顔なじみなんです。その中の一人、まあ、かなりのご老人なんですけどね、これがまた、このカードをどうしてもうまく扱えないんですね。それで毎朝私が手助けしてあげてたんですよ。いや、別にそれが面倒だったって訳じゃないんです。そのじいさんも私に手伝ってもらうのを楽しみにしてたみたいでしたからね」

一息ついて運転手は続けた。「それで、ある日、その人がいつものようにバスに乗ってきましてね。そしたらバスに乗ってたほかのお客さんがみんな、そのじいさんに向かって、おめでとうございます!って手をたたきながら大歓声をあげるんですよ。私は何が起きてるのかさっぱり訳がわかんなかったですね」

「ようやくカードを自力で通すことができたからかな?」と私は言った。

「いや、違うんです。その前の晩にですね、そのじいさんがノーベル賞をもらうことになったって発表があったらしいんですよ。なんでもロックフェラーだかスローン・ケタリングだかの研究所で働いてる有名な学者さんだったってわけですよ。どう思います?ノーベル賞ですよ!」

しばしの沈黙の後、私は運転手に、「とてもいい話だ」と短く感想を伝えた。バスはセカンドアベニューの停留所に近づいていたので、もっと詳しい話を聞くわけにもいかず、私はバスから降りた。それ以来、私はカードの扱いを一度も失敗しないでバスに乗れるようになった。

Gene Epstein
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