Dear Diary:
つい先日、お医者さんの時間に遅れそうになって、タクシーに乗っていたときのことです。信号待ちで車を停めた運転手さんが私の方を振り向いて、私がアメリカ人かどうか、真面目な顔をして尋ねてきました。「そうです」と答えると今度はニューヨークに住んでるのかどうかと聞くのです。「ええ、ずっとそうです」と返事をすると。「それじゃあ、ちょっと聞くんだがね」とあらたまって3つ目の質問を始めました、「例のモスク建設の話だがね、おたく、どう思う?」
信仰の自由と基本的人権の価値を信じているニューヨーカーだって、たくさんいるのだということを明らかにする良い機会だと思って、私は宣言しました。「そうね、それはモスクに限った話じゃないと思うの。どんなコミュニティ・センターとか教会でも同じだと思うわ。その人たちが建てたいと思うところに建てればいいんじゃないかしら」 この運転手さんはきっと賛同してくれるに違いないと思っていたら、彼は首を振りながらこう言ったのです。「あのね、俺はご覧の通りムスリムなんだけどね、俺はね、ダウンタウンのあんなところにモスクを建てるなんて大反対なのさ」 これには驚きました。一体どんな哲学的?宗教的?それとも政治的理由で、このムスリムのタクシー運転手はモスク建設に反対なのか、とても興味深かったのでその理由を聞くと、彼は大きな声で答えました。
「駐車場だよ! 知ってるだろ、あの辺にはろくに駐車場がないんだよ。あんなとこにモスクができてみな、駐車場がなくて大変なことになるに決まってるさ!」
Stephanie Lazar
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訳者注:
9/11の標的跡地、いわゆるグラウンド・ゼロの近くにイスラム教の礼拝施設(モスク)を建設する計画に対し、賛否両論、激しい論争がおこなわれているようです。
「モスク建設、賛否両派がデモ=9.11当日に決行―NY」
時事通信 2010年9月12日(日)6時24分配信
【ニューヨーク時事】米同時テロから9年を迎えた11日、ニューヨークのテロ現場近くで計画中のモスク(イスラム礼拝所)建設に対する賛成派と反対派がそれぞれ、建設予定地付近でデモを繰り広げた。
賛成派は同時テロの追悼式典が終わった後、集会を開催。約1000人が「イスラム嫌いは人種差別だ」などと書かれたプラカードを掲げ、イスラム教徒に対する不寛容を非難した。一方、反対派のデモには2000人以上が集結。「ノー・ムスリム」と叫び、建設地を遠くに移すよう要求した。
双方の参加者による言い争いがところどころで起きたものの、動員された警官が対応し、大きなトラブルには至らなかった。建設予定地のある通りは不測の事態に備えて閉鎖された。
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