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ワインで乾杯

DEAR DIARY:

私はもう20年以上、同じアパートメントの一室に住んでいる。そして私が入居する以前からずっと、そして今でも隣りの部屋に住んでいるのが、ジョン・バーマン氏だ。私は中西部の田舎から初めてニューヨークに引っ越してきたのだが、バーマン氏のおかげで、「ニューヨーカー」というものに対して抱いていた先入観を少し改めることになった。そんなバーマン氏の人となりが窺えるエピソードをご紹介しよう。

入居してまだ間がない頃、私はまだ若くてカネも無かったので、ドアの入り口の鍵にガタがきていたのを知ってはいたが、そのまま放っておいた。ある日、仕事から戻って部屋に入ろうとすると、入り口のドアの鍵が壊されて泥棒に入られていた。しかし部屋の中の物は何も盗られていなかった(金目のものはそもそも何も置いてなかった)。その代わり泥棒は壁に大きな穴を開けて隣りのバーマン氏の部屋を荒らしていたのだ。

夜になってバーマン氏が帰ってきた時、事態の説明をした。彼は私を責めるでもなく、憤った風を見せるでもなく、いささかも表情を変えずに私の話を聞いていた。その日はとりあえず、大きな穴を隠すための段ボールを壁にかけることにした。その後彼と顔を合わすことがあってもバーマン氏はこの出来事に自分から触れることはなかったし、何を盗られたのかと尋ねても決して答えようとはしなかった。

ようやく明日にも壁の修理のために職人がやってくるという日になって、壁にかけた段ボールをノックする音が聞こえた。段ボールを動かして隣の部屋を覗くとバーマン氏の笑顔が見えた。グラスを二つと高級ワインのボトルを手にしている。バーマン氏はワインをグラスに注ぐと私に差し出した。私達はにこやかに乾杯の挨拶をして、段ボールを元に戻した。

この時の氏の対応は、いかにもニューヨークにふさわしい隣人愛のありようを教えてくれたものとして、今でも懐かしく想い出されるのだ。

STEPHEN KELLER
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