間違ってはいないけど・・・

DEAR DIARY:

10月の末だというのにとても天気が良くて小春日和の暖かい日でした。ちょっとした用事を片づけて家に戻る途中、近所のスターバックスで冷たいフラペチーノでもいただきましょうと寄り道しました。ここはよく来るところなので、どこにどういう風に並んで注文したらいいか、ちゃんと知っているのですが、その日はどうしたことか、うっかり間違った列に並んでしまいました。これは困ったことになったわと思っていたら、私が歩行器の助けを借りていたこともあったのでしょう、そばにいた人が親切に手を引いてくれて、注文カウンターの列の一番先頭に連れて行ってくれました。無事、注文を済ませて受け取りカウンターの列に並び直すと、係の人が次々に、「メアリー！」「ジェームス！」とお客さんの名前を呼んで、出来上がった飲み物を手渡しています。その様子を見て私は、誰も私の名前を聞いてくれなかったことに気がつきました。これはまずいんじゃないかしら。注文をするときに、係の人が私の名前を聞くのを忘れたんだわ。というこはいつまで経っても私の名前は呼ばれない、つまりもう一度あの列に並び直して最初からやり直さないといけないということかしら？！

すると突然係の人がフラペチーノのカップを私に差し出してくれました。これには驚きました。一体どうして私のことが分かったのでしょう。不思議に思って手にしたカップをよく見ると、名前を書き込む場所にこう書かれてありました、

「Old Lady」

Jessie Cagan


フラペチーノ