Dear Diary:
多くの人がニューヨークのことを「分かっちゃいない」と思う。そう考える理由の一例:
暑い夏がやってきた。それはいつにもまして、不愉快なほど暑い、ある日の昼下がりのことだった。14番通りとアヴェニュー・オブ・ディ・アメリカスの交差点、南東の角だった。銀行とキオスク(売店)が並んでいて人通りが一番多いところだ。
一人のホームレスの男が銀行の玄関近くに陣取っている。壁に寄り掛かって地面に座っている。手には小銭を入れてもらうためのカップを持っていて、あまりの暑さに額からは汗がしたたっている。
そこへ一人の若い警察官がやってきた。細身で、一部の隙もなくビシッと制服を着こなしている。人混みの流れと、ホームレスの男と、そしてキオスクの様子を一通りながめた後、警察官はホームレスの男に向かって、その場所から離れるようにと告げた。そして、そのまま売店に入って行った。二本のミネラル・ウォーターを手にして店から出てきた警察官は、歩道に立っていたホームレスの男に近づいて、ボトルを一本手渡しながらこう言った、「ほら、これ飲めよ。水分補給しとかないとな」
男がそれを受け取ると、警察官は自分のボトルのフタをあけて、勢いよく飲み始めた。生き返った心地のする瞬間!
ああ、そうだとも、日が暮れるにはまだ早い。今日は本当に暑い一日になりそうだ。。。
Will Brumbach


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訳者注:
冒頭の一文、原文はこうです、「Another reason people just don’t “get” New York: 」
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