Dear Diary:
私の夫、ベンはもう80歳を超えていますが、とてもチャーミングで優しい夫です。ある日ベンと私が歩いてバスの停留所に向かっていると、ずい分手前でバスが追い抜いて行きました。ベンは杖を上げてバスに合図しながら、私に、停留所まで走ってあのバスをつかまえてくれと言いました。停留所に停まったバスは乗客の乗り降りを済ませてドアを閉めてしまいました。そこへようやく私がたどり着くと、運転手さんが気付いて再びドアを開けてくれました。
私は息を切らせながら、後から夫がくるのでそれまで待ってもらえないかと運転手さんにお願いしました。バスの運転席のところからも、ゆっくりと、一歩ずつ、杖をつきながら近づいて来る夫の姿が見えたようです。運転手さんはにっこり笑って、「奥さん、これまで長年、ずっと待ってきたんだよね。おいらが待たないってわけにはいかないさ!」
Elinor Lawless Ringer


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訳者注:
最後のセリフ、原文はこうです、「“You’ve waited all these years. Why shouldn’t I?”」
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