DEAR DIARY:
私はブルックリンのブライトン・ビーチにある大きなコンドミニアムに住んでいます。
ハヌカのお祭りの最初の日の夜、ドアをノックする音が聞こえてきました。誰も訪ねてくる予定はなかったので、ドアを閉めたまま、どなたですかと聞くと小さな声で、「あなた、ジューイッシュですか?」と聞かれました。これにはちょっと驚きました。いきなりなんてこと聞くのかしらと不愉快に思って、「そんなのあなたに関係無いでしょ」と返事をしました。それでもその人はドアの向こうでハバド派の活動について話をしようとするのです。私ははっきり言ってやりました。「あなたがどういう人だろうと私には関係ありません。とにかく赤の他人にそんなこと聞いてくるなんて失礼なことだわ!」 こう言ってすぐにビルの警備員に連絡しました。
しばらくするとドアの外で警備員さんがさっきの男に、「これは不法侵入です、こんな風に館内を歩き回っていちいちドアをノックして宗教の話をするなんて、絶対にやめて下さい」と、冷静に辛抱強く説明しているのが聞こえて来ました。ところが、その説明が終わったとたんに、男の細い声がまた聞こえてきたのです。「あなた、ジューイッシュですか?」
Suzanne R. Friedman


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訳者注:
ドアの向こうにいた男の人は正統派ユダヤ教徒の一派である
ハバド(Chabad)の一員のようです。「ハバドは全世界70ヶ国の1000を超える都市に拠点を設けて活動しており、運営している施設の数は3600にも及ぶ」のだそうです。本部はニューヨーク市のブルックリンにあります。
ユダヤ人の中でも古くからの伝統やしきたりを厳格に守る人々の服装です。ニューヨークではよく見かけます。
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