Dear Diary:
私は最近南カリフォルニアからニューヨークへ越してきたばかりです。ニューヨークは物騒な街だからくれぐれも気をつけるようにと、たくさんの知人や友人に言われてきました。そんなみんなの忠告を無視して、先週末、一人でセントラルパークに出かけてジョギングをしてきました。気持よく一汗かいて無事アパートメントの部屋に帰ってみると、ポケットに入れていた携帯電話が見当たりません。きっと走っている最中に落としてしまったのでしょう。何度も自分の携帯に電話をかけてみましたが全然つながりませんでした。
翌朝、もう一度自分の携帯に電話をかけてみると、ようやく男の人の声が返ってきました。「僕の犬があなたの携帯電話をみつけてね。散歩の途中で草むらの中に入って行ってあちこち嗅ぎまわってウロウロしてたんだね。そしたら、急に飛び上がったのさ。ちょうどこの携帯が鳴り出して驚いたんだね」物静かな口調で説明すると、郵便で送るので私の住所を教えて欲しいとのことでした。
そうして結局何が起こったと思います? この若い男性は、私の住所を聞くと、それなら近くだからと言って、そのままローラー・ブレードで30ブロック走って、私の携帯を届けにアパートメントの前までやってきてくれたのです! しかも、私が心からの感謝の言葉とともにわずかばかりの御礼を渡そうとすると、「ああ、ありがと。でも、御礼なんかいらないよ。正しいことをやっただけだから」と言い残して、また颯爽とローラー・ブレードで走り去って行ったのでした。
Alis McCurdy-Sauers


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
訳者注:
ローラー・ブレードの若者の最後のセリフ、原文はこうです、「“No reward, thank you. I only did what was right.”」 かっこいいセリフですね。軽快に走り去って行くその後姿が目に浮かぶようじゃありませんか!
- 関連記事
-
- http://metropolitandiary.blog129.fc2.com/tb.php/732-2d892827
トラックバック
コメントの投稿