DEAR DIARY:
マンハッタンの釣具専門店
「アーバン・アングラー」で品定めをしていた。お目当てはフライ・ロッドだ(フライフィッシング用の竿)。いくつか手にとってチェックしていたら店員が、何本か持って通りの向こう側にある公園で試しに振ってみるといいですよと言った。なるほど、そうさせてもらうことにした。公園の芝生の上で何度か竿を振っていたら制服を着た公園の管理人が近づいてきた。
「ここは魚釣り禁止です」
「ああ、もちろん分かってるさ」私は笑顔で応えた。「なんにも釣ったりしてないよ」
「この公園では魚釣りは禁止になっています」管理人は大真面目だ。
「いや、だからさ、魚釣りなんてしてないって。水なんかどこにもないだろ」
「まあ、何でもいいですけど、とにかく今あなたがやってることをただちにやめないと、違反切符を切ることになります」
「違反切符? 一体何の違反だよ」
「魚釣りです」
Walter Stuart


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訳者注:
「ああ、もちろん分かってるさ」というセリフ、原文は「“You’re telling me,”」です。分かり切っていることを言われた時などに返す、決まり文句です。
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