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throw caution to the wind

Dear Diary:

1970年代の頃、サウスブロンクスのある学校で代用教員をしていた。大変な時代に大変な地区のまっただ中の学校で働いていたというわけだ。

そんなある日、休み時間で一息入れているときに何気なく教室の窓から外をながめると、通りの反対側に停めてあった私の車の下に、一人の男がもぐりこんでいるのが目に入った。これはきっと、無理やりエンジンをスタートさせて車を盗もうとしているのか、それとも何か部品を取り外そうとしているのに違いないと思った。このままじっと見ているわけにはいかない。しかし一方では、ここで飛び出していくと一体どんなことが起こるかわからない、逆にこっちの命までリスクにさらされることになるかもしれないのだ。

少し迷った後、私は覚悟を決めた。このあとに続く運命をしっかり受け止めて、決して後悔しないという覚悟を。心臓の音が高鳴る。一気に教室から駈け出して校門から通りへと向かった。そしてその男を怒鳴りつけてやろうとして口をあけたまさにその瞬間、男が車の下から這い出してきた。その腕にはしっかりと子猫が抱かれていた。

Dennis Dubin

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訳者注
「私は覚悟を決めた」のところ、原文はこうです、「I threw caution to the wind 」

「throw caution to the wind」は、直訳すれば「注意を風の中にほうり投げた」となるでしょうか。普段なら慎重に、注意深く行動すべきところを、(そんなものはかなぐり捨てて)思い切って大胆に(無分別に)行動する時に使われる成句です。
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