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編み物

August 13, 2012
A Suspicious Subway Rider
By CELESTE PLOUMIS

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Victor Kerlow

Dear Diary:

どこからどう見てもまるで街のチンピラみたいな人でした。すごく怖い顔をしてました。ちょっとした仕草とか、着ている服とか、横を刈り上げててっぺんから伸ばした髪を後ろで編んでいるヘアスタイルなど、もう完璧に恐ろしげです。

先月のある日、仕事を終えて家に帰る途中のことでした。編み物をしながら電車に乗っていて、途中の駅で乗ってきた大勢の乗客の中で、ひときわ目立ったのがその人でした。私は背筋を真っ直ぐ伸ばして、緊張しながら編み物を続け、目の端でその男の人のことを警戒怠りなくうかがっていました。

電車が進むに連れて降りる人が増えて、だんだん車内の乗客の数が減ってきました。私の降りる駅は終点です。とうとう車内のベンチの一方の端に私、少し間を開けて真ん中にその男、さらに向こうの端に年取ったご婦人の三人だけが並んで座る格好になってしまいました。そのとき、その男がふっと立ち上がって私の方に近づいてきたのです。私は次の駅につくまで、あと何秒かかるか、大慌てで頭の中で計算しました。ああ、何秒どころじゃない。まだ何分もかかりそう!

男は私の隣に座りました。私は編み物の手を休めることなく、男の目を正面から見据えました。何とかトラブルを避けたかったのです。半ば恐怖にかられた私の厳しい眼差しにもかかわらず、その若者はリラックスした様子でした。口元には少し微笑みさえうかべているようです。何とか彼の意図を読み取ろうと努めました。私にとって、ものすごく長く、緊張した数秒間が過ぎたとき、若者はにっこり大きな笑顔になりました。

「うちのおばあさんも、それ得意だったんだ」、素敵なバリトンの声で話しかけてきました。私が編み物をしているのを見て、亡くなった祖母のことを思い出したんだそうです。忙しく動いている私の手元を見て、彼は私に尋ねました。「もう少し見てていいかな?」

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訳者注:
「うちのおばあさんも、それ得意だったんだ」というところ、原文は「“My abuela did that,”」です。「abuela」はスペイン語で祖母のこと。

人は見かけによらぬもの、というエピソード、この他にも少なくありません。是非、下記もあわせてご覧になって下さい。

「人は見かけによらぬもの」

「バジルの香り」

「チャイナタウンにて」

「ニューヨーカーは笑わない」
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