January 17, 2013
A Grandma’s Defense
By EILAM DORONDear Diary:
私はセントラルパークのそばにあるアパートメントに住んでいる。玄関ロビーでエレベーターがやってくるのを待っていた。冷蔵庫の中には何が残っていたかな、などと考えながら。天気のいい午後だった。冷たい空気が心地よい。そしてそのとき、すべては始まった。
エレベーターのドアが開いて、乗り込んだ。後ろから大きな声が聞こえた。「そのドア、開けといてくださいな!」 いつも良き隣人であることを心がけている私は、「開」ボタンを押した。明らかに誤りだったとすぐに後悔することになる行為だった。
声の主は小さな孫(男の子)を連れたおばあさんだった。二人とも無事エレベーターに乗った。
我々三人はこうして小さな鋼鉄のカゴに閉じ込められた。おばあさんは孫のことがとても気に入っていて誇らしくてたまらないようだった。で、その孫はといえば、とがった耳をした、悪魔に似ていた。私は自分の行き先の階、18階のボタンを押した。
私はおばあさんに何階ですかと尋ねた。すると彼女が答える前に、子供が突進してきて5階のボタンを思い切り殴るように押した。その勢いはエレベーターが揺れるほどだった。おばあさんは満足そうな視線とともに、私に向かってこう言った。「私が教えたのよ。数の数え方」
続いて男の子は大きな声で数を数え始めた。そのたびにエレベーターのボタンを力一杯叩きながら・・・。「2,3,・・・16!!」耳も裂けそうな程の金切り声で繰り返すのだった。おばあさんはというと、クスクス笑いながら、「そうよ、上手に数えられるわね」と褒めている。
私はこみ上げる怒りを何とか抑えて、その子に、やめるようお願いした。
そのとたん、おばあさんが口を挟んだ。「この子の創造性を邪魔しないでちょうだい!」

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訳者注:
最後のおばあさんのセリフ、原文は、こうです。「“Don’t ruin his creativity.”」
これには驚きですね。訳し方を間違っているんじゃないかとも思いましたが、恐らく文字通りの意味にとって差し支えないと思われます。そして案外これは、もしかするとほんとに、将来のこの子の「創造性」に関係することなのかもしれないなと思ったりします。
少なくともこの子は、「人の迷惑になるようなことだけはしないように」と言われて育つ人間とは、ずいぶん違った人間になりそうだということは間違いないでしょう。
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