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ニューヨーク流の親切

April 17, 2013
A Lasting Memory From the First Days in New York
By PATRICK MCNAMARA


Dear Diary:

ニューヨークに引っ越してきたのは1983年の夏のことでした。それまでこの街には一度も来たことがなく、就職するのも生まれて初めて。知り合いもほとんどいませんでした。初めの頃はこうしたことすべてが一緒になって、何かこの街に圧倒されるような気がしたものです。

その後ずっとこの街で暮らしてきましたが、ごく最近ニューヨークを離れてよそへ引っ越しました。その引っ越しの日の数日前に、グリニッジ・ヴィレッジの通りを歩いていたとき、ふと昔のある出来事のことを思い出しました。それは私がニューヨークに引っ越してきた最初の週のある日の出来事、私にとってとても貴重な体験の思い出です。

会社勤めの最初の一日を無事に終えて、マーサー・ストリートのアパートメントへ帰る途中、スーパーに寄って買い物をしました。オフィス帰りなので手にはブリーフケースを持っていました。色々と思いつくままにカートに入れて、さてレジを通してみると、いかにも新人らしい失敗をしてしまったことに気がつきました。あまりにもたくさん買いすぎたのでした。パンパンに詰まった大きなレジ袋とブリーフケースを右手に、そして左手にはもう一つこれもまた同じくらい詰め過ぎたレジ袋を提げて、お店から出ました。

重たいレジ袋二つとブリーフケースを両手に提げてヨチヨチ歩き、なんとかアパートメントの入り口まであとわずか100メートルというところまで来た時、とうとうレジ袋の一つが裂けました。中に入れてあったものが私の足元の歩道の上に散乱しました。幾人もの人がそばを通り過ぎて行きます。殆どの人は表情も変えずに無視して通りすぎて行きました。

なんてみじめなことでしょう。自分のことがほんとに情けなくなりました。初めての一人暮らし、初めての就職、初めての大都会ニューヨーク。そして、それなのに、私ときたら買い物ひとつきちんとできない!! こうしたことすべてに、当時の私は、本当に圧倒されていたのでした。

するとそのとき、一人の若い女性が私の目の前に立ち止まりました。レジ袋を二つ、手に提げています。それぞれ中身は半分ほど入っています。その女性はそのレジ袋を二つとも地面に降ろすと、黙って一方のレジ袋の中身を他方のレジ袋の方へと移し始めました。そうして一つの袋にすべてをまとめると、空になった方のレジ袋を私に差し出したのです。私は「ありがとうございます」とお礼を言いました。その女性はただ小さくうなづいて、そのまま歩いて行ってしまいました。

この小さな出来事はその後ずっと私の心の中にとどまり続けていました。ニューヨークにやってきたばかりの頃の私は本当に一人ぼっちで、大都会の中の孤独というものに苛まれていました。でも、この出来事があって、気がつき始めたのです。ニューヨークという街は確かに、人に頼るんじゃなくて自分でしっかり生きていかなきゃいけない街ではあるけれど、それは必ずしも他人のことには一切お構いなしということではない。ニューヨーク、そしてニューヨーカーは、あなたが必要とするものを、必要とする時に、提供してくれることだってたくさんある。それも大抵の場合、さりげなく・・・。

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