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人はパンのみにて生きるにあらず

DEAR Diary: 場所:セントラルパーク西、86丁目の街角時:ある寒い冬の日の朝、午前7時しばらく待ってみたが、バスの姿は全く見えない。歩いて行くには遠過ぎて間に合わない。しょうがない。タクシーに向かって手を上げた。運転手さんに、「真っ直ぐダウンタウンの方に向かって69丁目まで行ってちょうだい」と頼んだ。そして念のため「20ドル札しか持ってないんですけど、お釣りは大丈夫かしら?」と聞いてみた。すると「そりゃ、...

赤ちゃんは?

Dear Diary: 足かけ17年をミシガン州で過ごした後、僕たちはニューヨークに戻ってくることにした。ミシガンの家から引っ越す直前に赤ちゃん用のストローラーを購入したのだが、それが不良品だったので、メーカーに送り返した。修理を済ませたらニューヨークの新しい住所の方に送って欲しいと手紙に書いておいたのだが、まあ、案の定というか、ミシガンの古い住所の方に送り返された。一ヶ月後に友人の結婚式に出席するためにミシガ...

靴下

DEAR DIARY: 12月に入って、歳末助け合いの声があちこちから聞こえてくるようになると、妻と私は、以前住んでいたことのあるセカンド・アヴェニューのアパートメントの大家さんのことを懐かしく想い出す。その大家さんは毎年この時期になると、その年一年間、彼自身が履いた靴下を全部袋に入れて(もちろん綺麗に洗ってあるのだが)街に出て、街路にうずくまるホームレスの人たちに配って歩くのだ。大家さん曰く、ホームレスの人た...

満員電車にて

Dear Diary: 日:二年前の大統領選挙投票日の翌日時:夕方のラッシュアワー場所:地下鉄33丁目駅登場人物:二人連れの高齢者(私と友人)と、満員電車の乗客夕方のラッシュアワーでとても混雑したプラットホームで、私と友人の二人は電車を待っていました。ようやく到着した電車は満員で、私たちにはとても無理とあきらめて、見送ることにしました。次にやってきた電車に、私は何とか身体を潜り込ませることができたのですが、友人...

電動車椅子に乗って

DEAR DIARY:私は障がい者で、ニューヨークの街中を移動する際には電動車椅子を利用している。人々はそんな私に対してとても親切にしてくれる。ドア開けるのを手伝ってくれたり、私が何かを落とした時には、素早く拾って手渡してくれたりするのだ。ただ、気をつけなければいけない時もある。繁華街の歩道に並ぶ店の前を通っているときがそうだ。熱心にウィンドウ・ショッピングをしている人が目に入ると気をつけなければいけない。...

孫を連れて

Dear Diary:生後10ヶ月になる孫を連れてウェスト・ヴィレッジの街中を散歩していた時のことです。少し霧雨の舞うようなお天気の中、赤ん坊を乗せたバギーを押しながら歩いていたのですが、途中でとても困ったことが起きてしまいました。赤ちゃんを乗せたバギーの安全ベルトが妙にからまってしまって、どうしたらいいのか分からなくなってしまったのです。最新式のバギーなので、その複雑なベルトの扱い方が私にはどうしてもよく分...

Eat your heart out

Dear Diary: 最近サンフランシスコからニューヨークへ越して来たばかりです。この街にまだなれていなくて、とまどうことが多いです。「まあ、あなたどちらから来たの? サンフランシスコ?」なんて言われることがよくあるんです。そんな毎日を過ごしていたから、つい先日体験したある出来事にはとてもとても感動しました。是非皆さんにもご紹介したいと思って筆をとりました。86番通りにある私たちのアパートメントに、メイン州か...

料金所にて

Dear Diary: 何年か前のことだ。マンハッタン暮らしの娘夫婦は車をもっていないので、旅行帰りの大きな荷物を抱えた二人をラガーディア空港まで迎えに行った。イースト・サイドの二人のアパートメントまで車で送ったのである。その日はいつもより道が混んでいて、ずっとノロノロ運転だった。ようやくトライボロー・ブリッジの手前まで来たと思ったら、橋の料金所で大渋滞だ。どの車の運転手もしかめっ面で不機嫌極まりないといった...

紳士の心得

Dear Diary: それはとても天気の良いある日曜日の午後のことだった。私は家内と二人で手をつないで、三番街の85丁目あたりを歩いていた。すると向こうから物乞いの男が近づいてくるのが目にとまった。その男は奇妙なことに、「車道側、車道側」と言いながら近づいてくるのだ。どういうわけかと思って、立ち止まってその男に聞いてみた。「一体、なにが『車道側』なんだい?」 男は見下すような口調でこう応えた、「知らんのか? ...

映画館にて

DEAR DIARY: つい最近、リンカン・スクェア・シアターに映画を観に行ったときのことだ。映画が始まってしばらくすると、だんだんイライラしてきた。私の後ろに座っている男が自分のつれあいに、「何が起こった?」、「え、今どうしたの?」とやたら尋ねるのだ。はっきり言ってそんな難しい映画じゃないにもかかわらずだ!さらに不愉快なのは、彼の膝か足か知らないが私の席の後ろをポンポンと叩くのだ。迷惑だというメッセージを送...

演奏代

DEAR DIARY:去年の秋のある日の午後でした。ダウンタウンへ向かう地下鉄に乗っていると、アコーデオンを抱えた老人が乗り込んで来ました。みすぼらしい何枚かの上着を重ね着して、薄汚れた黒の毛糸の帽子をかぶり、あちこち擦り切れた指出し手袋をつけていました。老人は通路の真ん中で両足を広げてバランスをしっかり保つと、手慣れたテンポでビートルズの名曲「Let it Be」を演奏し始めました。私もほかの乗客たちも皆、その老人...

運転免許証

Dear Diary: ニューヨーク・シティには長く住んでいるのですが、今度、初めて犬を飼うことにしました。犬の飼い主としてはまだ新人なので、街の公共施設などのうち、犬を連れて行っていい場所と、そうでないところが、まだきちんと把握できていないのです。そんなある日、愛犬を連れて、東85番通りにあるヨークヴィル郵便局で、小包を出そうと思って窓口の列に並んでいました。列に並んでいる間、きちんとお座りさせようと何度も言...

命の恩人

DEAR DIARY:東35番通りを西に向かって歩いて、パークアヴェニューとの交差点で信号が変わるのを待っていました。そのとき私は、ちょっと考え事をしていて、いつものようにまわりに気をつけていなかったのです。隣りに並んで信号待ちをしていた人が動き始めたような感じがしたので、私もつい、信号も車も見ないまま、一歩、足を前に踏み出しました。すると、通りの反対側から「危ない!停まれ!」という大きな声が聴こえました。は...

We are all family

Dear Diary:東51丁目の地下鉄の駅にやっとたどりついた時、すでにプラットホームは大勢の人でとても混雑していた。ホームにいる他のすべての人と同様に、僕はものすごく急いでいるのだ。ほどなく到着した6番電車から降りる客はほとんどなく、ホーム一杯のお客が電車に身体をすべりこませようとして押し合いへし合いが始まった。送れてやってきた僕は、少しでもすいていそうな車両を探して、ホームを走り回っていた。ベルが鳴ってド...

「僕もころぶよ!」

Dear Diary: その日はひどく強い雨が降っていて、近代美術館(Museum of Modern Art)のロビーは、雨が弱まるのを待っている人たちや、ツアー客などでとても混雑していました。私は、館内のカフェで昼食をとった後、エスカレーターで降りてきたところです。ちょうど一歩、左足を踏み出した床のところが不幸にも濡れていて、ブーツのかかとがすべってしまいました。ギフトショップの買い物袋と、大判の本を抱えていたので、そのまま...

確率の問題

DEAR DIARY: 4月の中頃の話です。セントラル・パーク・ウェストの通りを歩いていて、ビルの建設現場の足場の下を通りかかると、30歳くらいの女性が鳩のひなを手にして立っていました。彼女は、足場の方を見上げて、多分あのあたりにある巣から、落ちてきたんだわ、と言うのです。4メートル近くの高さはありそうなその足場のあたりを、注意深くうかがって、一緒に巣のありかを探しました。すると、母親らしい親鳩が隙間から顔を出し...

五番街の思いやり

Dear Diary: 高齢者用の歩行器を使っている者にとってニューヨーク・シティは決して動きやすい街ではない。タクシーをつかまえる時などは特に苦労するものだ。タクシーの運転手にしてみれば、歩行器頼りの老人を連れた二人の女性が手を挙げている姿など、出来れば見たくもない光景なのだろう。そんな思いを募らせながら、私たち三人はタクシーを求めて五番街にたたずんでいたのだが、思いがけず、このあたり(5番街と16番通り)で...

思いやり

DEAR DIARY: 私はメイン州の小さな町に住んでいますが、仕事で時々ニューヨークへやって来ることがあります。口の悪い地元のお友達は、ニューヨークみたいに騒がしくて乱暴なところにそんなにしょっちゅう出かけるなんて、頭がおかしいんじゃないのと言って、私のことをよくからかいます。先日、そのニューヨークで私が体験したある出来事は、それでも私がニューヨークへ通うのを楽しみにしている理由の一つを示す、とてもよい例と...

国境なき母たち

Dear Diary: 2月のある週末の日、私は雪の降りしきるアトランタ空港で、一様に疲れ果てて、怒りを隠そうともしない表情のニューヨーカーの一団の中にいた。私たちは元々お互い何のご縁もない見知らぬ者同士だった。たまたまその日の朝、ニューヨークのケネディ空港でチェックインして、同じフライトでアトランタ空港に着き、フロリダのキーウェストへの乗り継ぎ便に乗るために、混雑した構内をぞろぞろと移動する乗客のグループだ...

雪かき

Dear Diary:ある年の2月、大雪が降った次の日、ボーイフレンドと二人で雪に覆われたマンハッタンの景色を楽しみながら、20番通りを歩いていました。すると、何人かの修道女たちが教会の前で雪かきをしているのに出くわしました。真っ白な雪に覆われた通りを黒づくめの修道服に身をまとった修道女たちがスコップを使って雪かきをしているのです。その光景を見てアマチュア・カメラマンを自任する彼は、早速カメラを取り出してシャッ...

心配したよ

Dear Diary: さわやかな風の吹く、ある晴れた日の午後のことでした。小走りに通りを進んでいると、6番街(アベニュー・オブ・ディ・アメリカス)の角の地下鉄の入り口に、目の不自由な男の人が白い杖をついて立っていました。近くまでくると、特に誰に向かってというわけではないけれど、「誰かちょっとお手伝いしてもらえませんか?」とその人が言う声が聞こえてきて、「あぁ、どうしよう。困ったな」と思いました。急がなければ...

忠告に反して

Dear Diary:48丁目とサードアベニューの角に、大きなスーツケースを足元に置いた青年が立っていた。私と家内が通りかかるとその青年が道を尋ねてきた。目的地は20丁目とセカンドアベニューのあたりだと言う。その青年はアメリカに来るのは初めてだそうで、先ほどダブリンからケネディ空港についたばかり。そこからここまでは、飛行機でたまたま隣の席に座った乗客と親しくなって、車で送ってもらったのだそうだ。話を聞いてちょっ...

お花

Dear Diary: 今はもう亡くなった私の母は第二次大戦中にサウスカロライナの田舎からニューヨークのグリニッジビレッジに引越しました。とてもおだやかでやさしかった母は学校の先生としての安定したキャリアから離れて、ある民間企業の人事部に職をみつけたのです。母にとってニューヨークは見る物、聞く物すべてが新しく、とても刺激的な毎日を過ごしていたようで、その頃の色んなお話をよく聞かせてもらったものです。そんな母が...

正義の味方

Dear Diary: スワジランドから引っ越してきたお友達と、グリニッジヴィレッジで待ち合わせしていた時のことです。この日、彼女は親の車を借りて初めてマンハッタンを自分で運転してやってくるのです。私は待ち合わせの場所まで歩いて行きました。すると、なんと運のいいことでしょう!ちょうど1台分の駐車スペースが空いているのを見つけました。しかもパーキングメーターの無い通りなんです!私はすぐ携帯を取り出して「駐車スペ...

夢に見る彼らの姿

Dear Diary:会社の友達が地下鉄のEトレインの中で目にした出来事を話して聞かせてくれました。明らかにホームレスと分かる男女二人が身の回りの物を詰め込んだ紙袋を抱えて座席に座っていたそうです。そこへ、いつもEトレインの中で物乞いをしている男の人が通りかかって、二人に気付くとすぐに手に持っていたサンドウィッチを差し出しました。ジュースが残ってなくて申し訳ないとおわびしながら。その人はいつものように車両を...

25セント硬貨の価値

Dear Diary:仕事を終えて家に向かって歩いていると、82丁目とマディソンアベニューの角で、カップを手に持ったホームレスの男と出会った。男は愛想よく小銭を所望した。私はポケットに手を入れて中から何枚かの硬貨をとりだした。そこにあったのはクオーター(25セント硬貨)ばかりだった。ニューヨーカーなら誰でも知っていることだが、クオーターというのは、時として25セント以上の価値をもっている。コインランドリーや路上の...

賢者の知恵

Dear Diary:アストリア駅に向かう途中の31番通りを歩いていると、路上でちょうど一台分の駐車スペースに2台の車が同時に停めようとしているのに出くわした。一台はバックしながら、もう一台は前方からその駐車スペースに車を停めようとしてにらみ合っていた。そのうちとうとう、窓を開けて何か大声で言い合いを始めたが、どちらも譲る気配はない。私も含めて何人かの歩行者がどうなることやらと、その様子を通りの反対側からながめ...

バス停にて

Dear Diary:先日、私が体験した感動的な出来事のことを、ニューヨーカーの皆さんに是非知っていただきたいと思い、筆をとりました。私は目が不自由なため、外を歩くときは白い杖を使っています。その日、ダウンタウン行きのバスに乗るために、レキシントンアベニューを渡っていると、バス停にバスが停まっていることが分かったので、精一杯早足で渡ることにしました。けれど、残念なことに、やっとバス停にたどり着いた時にはバス...

ニューヨーク出張

Dear Diary:先日、大事な顧客との打ち合わせのために出張でマンハッタンを訪れた。そのとき経験したある出来事は、ニューヨークについての私の印象を根本的に変えるものだった。私はタクシーに乗って空港からマンハッタンへ向かった。目的地に着くと、まずスーツケースを歩道に降ろし、財布を取り出して支払を済ませ、さらにブリーフケースと旅行バッグを座席から引きずり出した。これで準備OKだ、時間もぴったり、会議室に直行だ...

にわか雨

Dear Diary:ある良く晴れた春の日のこと。私たちはイーストサイドのシナゴーグから貸切りバスに乗って、他の多くの参加者と一緒にタバーン・オン・ザ・グリーン(セントラルパークにある有名レストラン)で開かれるレセプションへと向かいました。その日のお天気は本当に素晴らしかったのです。そして、それに負けないくらい私の装いも素敵だったと思います。私はこの日のために思い切って新調した、黒と白のコントラストが鮮やか...

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